WINE PREMIUM CONCERT inアクロス福岡シンフォニーホール

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今日は妻と二人でクラシックコンサートを聴きにアクロス福岡へ。一月遅れの結婚記念祝いとして。二人ともクラシック音楽に特に明るいわけではない。それでも、一つの楽器と向き合い、人生を掛けて音楽に取り組む人たちのパフォーマンスに、心を打たれる。

 

アクロス福岡は1995年に開業した複合施設。設計はエミリオ・アンバース。緑化面積5400㎡と日本の屋上緑化施設の中で最大規模を誇る建物。その姿はまさに”山”そのもの。福岡の建築ではこの建物が一番好き。

『「時」を生きるイタリア・デザイン』②

①の続き。

本書の中で最も興味深かったのが、巻末のエットレ・ソットサス氏へのインタビューの内容である。

 

イタリアにとってデザインは、倫理的な観点から理解され、認識されてきた。アメリカのような商業的観点ではなく、人間を幸せに居心地よくすること。人生を明るく照らすこと。それがイタリアにとってのデザインだった。そのため、デザインの大部分は知識層(=芸術家、画家、建築家、美術評論家、政治家、映画監督、作家、文学者、音楽家etc...)が人間や人生を総合的に考える中から生まれてきた。

 

イタリア人はこう考える。私はデザインしたい。なぜって、好きだから。あれが欲しい。どうしてって、好きだから。

 

ソットサス氏は、イタリア人のデザインのとらえ方をこのように説明する。そして、ドイツのデザインを例に挙げて、「合理的なもの」に対する批判を述べる。

 

エンジニアはすべてを知っているが、知っているのはそれだけだということだ。問題はそこにある。現代社会には、人間の実在について私たちが全く知らない、謎に包まれた神秘的なゾーンが存在している。この不可思議なゾーンについて、誰かが配慮する必要がある。なぜなら、合理性のあるゾーンについては皆が心配している。世界で最も容易なことは合理性のある事なんだ。難しいのは、不可思議な謎と対応することだ。

 

ある人が恋をしたとしよう。その恋については、どのようにも理由がつけられる。しかし、その先はどうなるかは全く分からない。完全なるミステリーだ。これと同じように、すべての側面において神秘性は存在している。だから、未来のデザイナーの役割は、この不思議なミステリーゾーンの楽しさや、この場所やオブジェのイメージを正確にデザインすることだ。

 

インタビューのさわりはこんな感じである。

 

イタリア人のデザインするプロダクトや建築は、たしかに理屈では説明できない不思議な魅力を感じるものが多い。その答えをこのソットサス氏の話の中に垣間見たような気がする。

 

 

 

理解と支持

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近所の公園で咲きかけの桜を見ながらお弁当。まだ少し肌寒い。

 

午前中、妻の診察の付き添いで心療内科へ。

今の状態は、うつというよりも不安の状態。体の状態はこちらからは想像できないほどきつい状態で、それでも無理して明るく振舞おうとしている。そういう状態を「理解」し、そして「支持」してあげること。それが周囲にできる最大のサポートになる。そういうアドバイスをカウンセラーの先生から頂いた。

例えば外出できるか尋ねたとき、妻は多少きつくても行こうという。でもほんとはきつい。それを察するのはなかなか難しい。だから、10回のうち5回は、じゃあまた今度にしよう、というつもりで接する。具体的なアドバイスとしてこんな話もあった。

 

それから、人生というのは、基本的に思い通りにはいかないもの。ベースの考え方をそのように持つことで、振舞いも変わるという話も頂いた。水をイメージ。水はあらゆるものの中で最も柔らかく、そして強い。障害にぶつかれば、形を変え進路を変えつつ流れは止めない。

 

雨が降れば傘をさす。ただそれだけのこと。

 

『「時」を生きるイタリア・デザイン』①

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先日のラテアートの記事を書いた後、イタリア人によって生み出されるデザインの心地よさはいったいどこから来るのだろう、と素朴な疑問が残った。

イタリア・デザインに関する本を探したところ、真っ先にこのへんてこなロボットみたいなのが表紙を飾る本書が目に留まり、即購入。

ちなみにロボットではなくナポリタン・コーヒーポッドがモチーフの作品。

ナポリではコーヒーを作る際、ブリキの筒を上下で噛み合わせた容器にコーヒー粉と水を入れて火にかけ、途中上下をひっくり返す。

”上だと思っていたら、下になっちゃった。下だったはずが、いつの間にか上になっていた。人生そう捨てたものでもないらしい。”

そこはかとなく哀愁漂う感じがジワジワくる。

 

著者はイタリアで長年デザインジャーナリストとして活躍してきた佐藤和子氏。

本書は、イタリアの社会とデザインを一つの動きとしてとらえ、各時代の主役へのインタビューや資料をもとに1930年代以降のイタリアデザインの系譜を綴ったものである。

②へ続く。

天神散歩

今日の午前は天神西通りのH&Mで買い物。

 

ファッションに関する今年の目標は、ファストファッションを取り入れたコーディネート。全体の価格を抑えつつ、小物や靴でバランスを取りながら、コーディネートを工夫する。今回は春夏を意識して、ベージュのチノパン、薄ピンクのシャツ、ネイビーのシャツを購入。全部で7200円。安い。

 

昼は三越のAfternoonTeaにて。

f:id:cielo-n:20170328233627j:plainイカと明太子のジェノベーゼパスタ。ソラマメの味がアクセントとなって美味しい。見た目も春らしい。

 

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食後に紅茶。店名に冠されているだけあり、とても美味しい。

 

そういえば、もう3月も終わろうとしているのにまだ桜が咲いていない。

 

福岡県の公示地価が上昇

2017年の公示地価が発表された。福岡県は住宅地で1.1%、商業地で2.7%の上昇。商業地で目立つのは、博多駅キャナル間の上昇率26.6%で全国12位。外国人観光客の需要増加が商業地を牽引する。昨年11月の博多駅前陥没事故の影響は、通年では全くないという。ただし、この事故により今後地下鉄七隈線延伸計画が遅れるなどすると、地価に影響する可能性もある。

 

九大六本松キャンパス跡地の再開発が進む六本松地区でも、予想通り大幅上昇の+9.9%。

キャンパスの建物がなくなってしばらくは、ぽっかりと空地ができて見晴らしがよかった。遠くの山の上ホテルまで見通せた。最近訪れると、大型の分譲マンションがそびえ立ち、すっかり元の(というより前以上の)密度感に戻ってしまった。

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■公示地価

国土交通省が毎年3月に公表する1月1日時点の全国の土地価格。約2500人の不動産鑑定士が評価する。一般の土地取引や公共事業用地の取得の際の価格の指標となる。